中東 2011 7 24
最近は、中東のニュースが少なくなりました。
それでも、中東の問題が沈静化したわけではなく、
紛争の火は、くすぶり続けています。
中東の民主化は進めなければならないが、
その結果、イスラエルの存続は厳しいものとなるでしょう。
しかし、イスラエルは「座して死を待つ」ような国ではありません。
もちろん、イランも同じ覚悟でしょう。
また、イスラムのスンニ派とシーア派の対立も、
水面下で目立ちませんが、根は深いものがあります。
それから、日本では、あまり知られていませんが、
国家を持たない巨大な民族であるクルド人の問題があります。
この問題も、中東問題を複雑なものにしています。
こうした中東の危機は、
そう簡単に解消されるものではありません。
長年の、本当に長年の歴史があるのです。
日本人は、外国というと、欧米や中国を連想して、
中東には、あまり関心がありませんが、
はっきり言って、中東の危機は、日本の危機です。
日本は、中東から原油を8割以上輸入しているでしょう。
これは、日本の致命傷になる可能性があります。
一方、アメリカは、国内において、
シェールガス(天然ガス)が大きな動きになってくるでしょう。
もしかしたら、オイルシェールも可能性があります。
その上、石炭の埋蔵量は、アメリカが世界最大です。
つまり、アメリカは、中東に対する関心が低くなるということです。
さて、日本は、どうするのか。
政争に明け暮れている暇はないはずです。
三度の食事よりも政争の方が好きでしょうが、
「気がつけば、日本は、国家的な危機の中にあった」
そういう事態にならないように祈ります。